高津 直由(VOCAL) / 土生”TICO”剛(STEEL PAN) / HAKASE-SUN(KEYBOARDS) / 川原 勝久(GUITAR)
和田 拓(BASS) / 大野 大輔(DRUMS)
あの歌声が再び!絶対必携のアナログ7インチ!!9/24 リリース予約受付です。お一方、二枚まででお願いします。
ややこしくて、イカつく、優しく、埃っぽく、ザラザラしていて、骨太で、とびきり甘い。ジャマイカをはじめカリブのあちらこちらのヴィンテージ・ミュージックに、そんな飾らない丸裸の声や歌、リズムを感じることができる。あの感触がデタミネーションズにはあった。本当にあった。演奏技術云々やレトロな音の再現というハナシではない。
デタミネーションズの活動が止まって20年。再結成ではない。客演でもない。もちろん、安直な企画モノなハズがない。あの頑固な連中が再びバンドとして動き始めたことに驚き、喜び、その音に誇張じゃなく涙してしまったのだ。
選ばれた曲は、ジョニー・ナッシュの“Hold Me Tight”。なんなら世界で一番知られたロックステディ曲のひとつ。でありながらジャマイカ人じゃないナッシュが歌ったという皮肉もありつつ。否、だからこそ広く知られることになった美しいメロディである。敢えてこの曲である意味を誰しも深掘りしたくなるはず。高津さんに訊ねれば、きっとニヤニヤしながらはぐらかされるだろうけど。
深みを増した飾らない歌、そして武骨にイナタいリズムセクション。そしてそれらを包むのは、盟友リトルテンポからこれまた頑固な職人2人。ワルくて優しいスティール・パンの音はTICO兄貴の真骨頂だ。カップリングのインストでも見事な燻し銀の技を聴かせてくれる歌心の魔術師たち。そして、ウッチーによる骨太なモノラル・ミックスの手触りも完璧だ。震える空気をたくさん含んだサウンド。時代を越える名作の完成である。
ノスタルジーではない。いまここに世界が待ち侘びた声と音がある。
ワダマコト(WADA MAMBO from カセットコンロス)
【track】
A1. Hold Me Tight
B1. Kiss Me Tight
コンディション : NEW